無題

毛利はさー
ひどいヤツなんだよ
でもそこがいい
その上でだからいいんだ

瀬戸内は我が手に有り。故に守るのは我よってかっけーなーちくしょーほんとかっけぇ
最近涙腺がもろくて、いろいろ考えるとなきそーになるーるるー

BASARA13話を見ちゃったんですーっていうー
敬語ごちゃごちゃ勢いだけのふぃーりんぐー
なにが言いたいか全然まとまんなかったけど面倒になってもーた
国が好きか民が好きかって言ったら国だと言う。
ばかめ。おくびょーもの

こういうお方がいらっしゃいます。
戦乱の世において天下に興味を示さず、ですが降って掛かる火の粉を払いのけて行った結果、図らずも日ノ本の西の大部分を占める中国地方をその手に納めてしまいました方。
高松城城主であられる我が主、毛利元就さまのことにございます。


己からは決して軍を動かさず、国を守る為だけに戦をすると聞けば、なんて優しい方なのだろうと思う人もいらっしゃるそうです。
私とて、それだけを聞けばこの世の中にそんな気高い方がおられたのかと感涙してしまうでしょう。
ですが元就さまは、現(うつつ)に沸いた鬼だの、血まで凍った冷血漢だの、一片の情けもない恐ろしい人だのと、斯様に恐れられています。

確かに振る舞いは冷酷です。戦のない時でも私たちに少しの不手際でもあれば、氷の眼で見据えられ、御小言で済めばまだ良いのですが訳に怪しげな所有れば、鞭打ち打首さあどれか。

酷いお方なのです。
そんな酷い元就さまですが、家臣たちは文句も言わずに従います。
現にこの下剋上の世の中で、毛利の家臣から反旗を翻す者が出たことはないのですよ。
皆、元就様の命とあらば、命など惜しくも無いのです。

なぜって？
安芸の民なら皆知っておりますよ。あの方が誰よりも国を思うていられるからです。
常に民の暮らしに気を配り、大雨の降る気配あれば川が氾濫しないよう堤を築き、戦有れば女子供は安全な場所へと避難させて下さいます。
民から圧搾している者などいれば、即打ち首です。
人の不幸に心を痛めらる、とてもお優しい方のです。


そうそう、鬼といえば四国を納められる西海の鬼、長宗我部元親さまがいらっしゃいますが、あの方は赤鬼でしょう。お酒を飲んで真っ赤になる、踊りが好きな陽気な赤鬼。
元就さまは青鬼なのです。うずくまり、影でしくしく泣いている青鬼。
こんなことを言っていると知れたら大目玉では済みませんが、どれもあのお方の弱さを隠す為の振る舞い。
大切なものを大切にする方法の知らない、とても不器用なお方なのです。
有事あらば元就さまはなにがあろうと、必ず国に重きを置いて下さいます。
天秤の片方が大事な姫君のお命であろうと、何であろうと。
私たちの平穏は、その上に成り立っています。

そんな事情を知らない方からみれば、元就様の家臣に対する行いは、心ない所業かも知れませぬ。
いくら国を思われていようと結局は兵を見捨てているのではないかと、私たちが元就さまについて行くのをおかしく思う方々もいらっしゃると思います。

ですが、私たちは元就さまに仕えられて幸せにございますよ。
あの方はいつも、国を通してこんなにも私たちを思うてくださっているのですから。